皆さんはデジタルカメラで花を撮ることが多いと思います。花の写真を撮る時、どんなふうにカメラを操作していますか?
うまく撮れない・・とお悩みの方もいらっしゃることでしょう。ここではちょっと綺麗に花の写真を撮るコツをご紹介します。
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まずは写真を撮るコンセプトを理解
写真の撮り方には大きく分けて二つのコンセプトがあります。

1.作品として撮る
美しいと思った風景や瞬間を切り取る。頭の中に思い描いた「イメージ」に近い写真に仕上がることが望まれます。ボケを利かせたり光で演出してみたり・・ありとあらゆるテクニックを駆使して、言葉では説明しづらい撮影者の頭に描くイメージを人に伝えるために映像化させる作業です。そのため被写体のごく一部分を拡大して撮影することも多く、また明るさや時には色合いまで多少変わることもありますので、写真を見ただけではいったい被写体は何なのか判らないこともあります。
2.記録として撮る
その場にある様々なものを撮り入れ、状況を克明に伝えることが望まれます。そのため手前から遠くまできっちりとピントの合った写真(パンフォーカス)を撮る事が多くなり、撮影現場の状況が手に取るように判る写真に仕上げ、見たままを正確に伝える必要があります。逆に撮影者の意思は現れず、その正確さの中に打ち消されることになります。見た風景を写しとめたものや記念写真、そして図鑑などの写真も記録といえます。

その場の状況を撮り入れた 花の部分をアップにしてみた
花の写真の撮り方も同じようにふたつのコンセプトに分けられると思います。作品としての花写真、図鑑などの記録用の写真に分けられます。
通常皆さんが撮りたいと思う「綺麗な花の写真」のイメージは、1の作品として撮る方法が適当でしょう。しかしイメージに近づいた写真というものは、花のごく一部分を撮影したものが多く、あとで花の名前を調べようとしても判りにくいことが多いです。
また、2の記録として撮る方法は、花の形・葉・背丈などがわかりやすく、その咲いている場所の様子まで写しとめるものですので、花図鑑のような写真には最適です。

花の名前は後で調べようと、花のアップだけを撮影される方が多いのですが、実は花の形や色だけでは花の名前は解明出来ないことがほとんどなのです。花のアップだけでなく葉っぱの形や全体の姿、産毛の有無なども判るように撮り留めておきましょう。

撮影する時には、できれば1と2、両方のコンセプトで最低1枚ずつ撮っておくことが望ましいでしょう。

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