山で花を撮る
美しい高山植物・山野草を写真に撮る。自然の真っ只中に佇み木々の息遣いを感じ、森の住民たちの気配を感じつ、また吹く風の心地よさや木々が遮るやさしい光に包まれて山麓や稜線を歩き、美しい花と出会い、美しいと感じた瞬間にシャッターを切る。とても気持ちの良い、心身共に充実する撮影です。
「山で花を撮る」。言葉で表すととても簡単に感じますが、社会にルールがあるように、山を歩くにも最低限のルールや常識があり、何かが欠如したとき、その美しい自然を破壊する原因になることもありますし、最悪の場合自分自身の生命の危機に陥ることにもなりかねません。

最悪の事態はすぐそばに
例えば・・もしも何も装備も無く山を歩き足の怪我などで歩けなくなってしまったとき、もしも何の知識も無く山を歩き道に迷ってしまったとき、助けを呼びたくとも山では連絡の手段もありません。そうなってしまえば下界に残された家族を心配させるだけでなく、捜索ともなれば何百人もの人たちに迷惑をかけることになり、その費用は目が飛び出るほどにもなり、その後の一生を台無しにしてしまう恐れもあるのです。
そういったトラブルは万が一でもなく実際に起こりうること。最悪の事態を避けるためにも、山を歩くには様々な知識や道具が必要になるのです。

道具の選択の重要性
山で花を撮る道具は選び方ひとつでその山を歩くことが楽しくも苦しくもなります。値段が高ければいいもの・・というわけでもありません。自分のサイズぴったり合った、行動にぴったりと合ったものを選びましょう。山歩きは余分な荷物を減らして重量を軽くすると多少の不便はありますが歩くのは楽になります。里山であれ、標高が低いとはいえやはり「山歩き」ですから、歩くのがメインになりますので、その歩きが楽であることに越したことはありません。道具の選択はとても重要なのです。
また、行動する時間もきっちりと予想を立てる必要があります。花の撮影行の行動時間は、登山マップなどに掲載されている通常の山登り、山歩きにかかる時間よりも、最低でも1.5倍〜2倍の時間がかかると考えておいたほうがいいでしょう。おのずと一日に歩ける距離も短くなるはずです。

山で花を撮るには、普通の登山者と比べ、撮影機材という余分な荷物を背負っている分の体力も要りますし、撮影する時間も被写体によってまちまち、究極と言っても過言ではないマイペースな歩きになり一人で歩くことが多くなるので自己責任の重みもかかってきます。慎重の上に慎重を重ね、もしものときのために飲み水以外にも水を1L余分に持っていく・・というイメージで、いかに水以外の荷物の重量を削るか。そういうシビアな道具の揃え方をすると、汎用性が出て結局はお金の無駄使いをせずに済むように思います。
僕の持っているちょっとこだわりのある山歩きグッズをご紹介します。